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更新日 2018-08-29 | 作成日 2018-07-27

第10回 美術による学び研究会 東京大会によせて

美術による学び研究会 上野 行一













2006年
対話による美術鑑賞を課題とする科研の報告会として、
第1回「美術鑑賞教育フォーラム」を開催。

2008年
フォーラムから「美術による学び研究会」が生まれ、

2009年
第1回「学び研大会」を開催。

そして2015年
それぞれの第10回大会を9月21日より三日間、同時開催します!

全国のみなさまに支えられ、発展し、進化してきた喜びを、
ともに分かち合いましょう。

いま進められている次期教育課程の審議では、
いろんな情報や考え方を瞬時に受け止めて、自分で判断していくことが
これからの市民性の基礎になるとの意見や、
対話をしながら自分の考えを変えていく、
対話を通して物事を多面的に理解していくことが大切との意見、
外部人材を巻き込みながら授業デザインをするなどの意見が出ています。

私たちが研究・実践してきた対話による美術鑑賞や学び研の考え方が
これからの教育のあり方を示していることは間違いなく、
まさにジャストなタイミングで第10回大会は開かれるのです。

外部資源である美術館とどのように連携するか、そのモデルとは?
美術を通してどのような資質.能力をどのように育てるのか、
地域や生活との結びつきを授業にどう位置づけるか、
伝統や文化に関する授業はいかにあるべきか、
そして鑑賞の授業の可能性は?

このような観点から報告、発表、ワークショップとさまざまな方法を通して、
これからの美術教育のあり方をみんなで考え、楽しむ三日間です。

歴史的な三日間になります。
9月21日からぜひ会場にお集まりください。



第10回学び研東京大会の1日目に「 第10回 美術鑑賞教育フォーラム」を開催します。

9月21日より東京にて
「美術による学び研究会 東京大会 + 美術鑑賞教育フォーラム+中学校美術Q&A 」
 今大会は、事前申し込み制となっておりますので、ご注意ください。


①6/29(月)~8/24(月) 受付期間※メールのみでの受付となります。ご了承ください。
②6/29(月)~8/31(月) 会費振込み期間※振込先は受付完了メールにてお知らせします。

参加をご希望の方は、必ず下記宛てにe-mailでご予約をお願いします。

申し込み先:美術による学び研究会事務局
manabiken10tokyo@yahoo.co.jp
なお、メールの件名に「東京大会参加希望」とお書きください。
(1)氏名
(2)所属
(3)連絡先(①パソコンのメールアドレス、②電話番号)
(4)参加する日(21日、22日、23日)
(5)1日目(9/21)夜の懇親会参加の有無
(6)1日目(9/21)夜の二次会参加の有無
(7)2日目(9/22)夜の懇親会参加の有無
(8)9/21の対話による美術鑑賞ワークショップ参加希望講座
  ①aコース(小学生対象)
  ②bコース(中学生対象)
  ③cコース(高校生対象)
  ④dコース(一般対象)
※a~dの中から第2希望までご記入ください。
各講座定員が50名となっておりますので、
ご希望に添えない場合がございます。予めご了承ください。
(9)3日目(9/23)の銀座画廊めぐり参加の有無
以上の9項目を必ずご記入ください。
事務局より参加受付の確認メールを1週間以内に送付します。
返信メールがもし届かない場合は、お手数ですが
事務局までお知らせください。
それでは、皆様のご参加を心よりお待ちしております。
美術による学び研究会東京大会事務局
川嶋しのぶ

今大会は、事前申し込み制となっておりますので、ご注意ください。


①6/29(月)~8/24(月) 受付期間※メールのみでの受付となります。ご了承ください。

②6/29(月)~8/31(月) 会費振込み期間※振込先は受付完了メールにてお知らせします。

美術による学び研究会の主旨





近年、アメリカやイギリスの教育界ではeducationという言葉が影を潜め、learningという言葉が多用されてきています。
 これは学校教育の場に限ったことではなく、美術館など社会教育の場でも同様の現象だといわれています。同様にわが国でも、「学びの○○○」や「○○○な学び」のように、学び(learning)を視点とした教育論や授業改革が広まってきています。


 教育(education)という言葉にまとわりついた「教師→学習者」という一方通行的な、知識伝授のイメージを払拭し、教育を学習者の視点から捉え直し再構築するという意味で、学び(learning)という言葉が流通しているのでしょう。


 学習者間の相互作用や共同性、体験や身体性からの育ち、一人ひとりの学びかたや個々に達成されたことなどを重視する学びという視点は、美術の教育においてこそ必要不可欠であると考えます。
 たとえば、相互性や共同性の具体的な表れである対話やしぐさに着目した授業分析、個々と集団における意味生成を充実させる鑑賞や表現のあり方、一人ひとりの育ちや変容の具体的な探究などが、学びという視点からの研究の焦点といえるでしょう。


1953年に翻訳刊行されたハーバート・リードの『美術(芸術)による教育』(“EDUCATION THROUGH ART”)は一つの時代を画しました。それから55年間、わが国の美術教育界ではその時の世相や社会の動向に敏感に応じながら様々な研究がなされてきました。


 それらに敬意を払いつつ、いま私たちはこの名著になぞらえ、「美術による学び」(LEARNING THROUGH ART)について研究することを提唱します。

2008年2月23日
上野行一