「美術による学び研究会」の主旨
近年、アメリカやイギリスの教育界ではeducationという言葉が影を潜め、learningという言葉が多用されてきています。これは学校教育の場に限ったことではなく、美術館など社会教育の場でも同様の現象だといわれています。同様にわが国でも、「学びの○○○」や「○○○な学び」のように、学び(learning)を視点とした教育論や授業改革が広まってきています。
教育(education)という言葉にまとわりついた「教師→学習者」という一方通行的な、知識伝授のイメージを払拭し、教育を学習者の視点から捉え直し再構築するという意味で、学び(learning)という言葉が流通しているのでしょう。
学習者間の相互作用や共同性、体験や身体性からの育ち、一人ひとりの学びかたや個々に達成されたことなどを重視する学びという視点は、美術の教育においてこそ必要不可欠であると考えます。
たとえば、相互性や共同性の具体的な表れである対話やしぐさに着目した授業分析、個々と集団における意味生成を充実させる鑑賞や表現のあり方、一人ひとりの育ちや変容の具体的な探究などが、学びという視点からの研究の焦点といえるでしょう。
1953年に翻訳刊行されたハーバート・リードの『美術(芸術)による教育』(“EDUCATION THROUGH ART”)は一つの時代を画しました。それから55年間、わが国の美術教育界ではその時の世相や社会の動向に敏感に応じながら様々な研究がなされてきました。
それらに敬意を払いつつ、いま私たちはこの名著にな ぞらえ、
「美術による学び」LEARNING THROUGH ARTについて研究することを提唱します。 (代表 上野 行一)
7月28日の「全道造形教育研究大会上川・旭川大会」にも、ぜひご参加ください。
7月29日(水)9:30-18:00 会場 旭川市民文化会館小ホール
「美術による学び」LEARNING THROUGH ARTについて考えましょう
以下のメンバーが発表します。
上野 行一(高知大学・美術による学び研究会代表)
大 橋 功(東京未来大学)
奥村 高明(国立教育政策研究所)
村上 尚徳(国立教育政策研究所)
石塚 耕一(前北海道おといねっぷ美術工芸高等学校校長)
坂本 行正(北海道北広島市 大地太陽幼稚園)
堀口 基一(北海道教育大学付附属札幌小学校教諭)
岩崎 愛彦(千歳市立千歳小学校教諭)
花輪 大輔(北海道教育大学附属釧路中学校教諭)
7月30日(木)10:30-16:00 会場 アルテピアッツアびばい
教師がつながることで見える美術教育の可能性について考えましょう
三澤 一実(武蔵野美術大学)
鈴 木 斉(東京都羽村市立羽村第三中学校)
黒 木 健(秋田県立仁賀保高等学校)
佐藤 祈( 三笠市立新幌内小学校 教頭)
湯浅大吾( 札幌市立伏見小学校教諭)
29日/30日両日 ゲストとして 全国造形教育連盟委員長
永関和雄先生をお迎えしました。
■主催 「美術による学び研究会」
代 表 上野行一(美術による学び研究会代表)
事務局 山崎正明(千歳市立北斗中学校教諭)
北海道大会実行委員長 菅原 清貴 (札幌市立幌西小学校 校長)
■定員 300名(先着順)
■会費 29日 2000円
(28日開催の全道造形教育研究大会の参加した方は 1500円)
30日 無料 よろしければNPOアルテピアッツアびばいにカンパを。
■懇親会 29日 会場近くのトーヨーホテルで開催。4000円。
■参加申し込み 参加をご希望の方は、必ず下記宛にe-mailでご予約をお願いします。
申込先:美術による学び研究会事務局 山崎 正明 yamazakimasaaki@mac.com
なお、メールの件名に「北海道大会参加希望」とお書きください。
(1)お名前
(2)ご所属
(3)参加する日 29日 30日
(4)29日夜の懇親会参加の有無
以上の4点を必ずご記入ください。
*事務局より参加受付の確認メールを1週間以内に送付します。返信メールがもし届かない場合は,お手数ですが事務局までお知らせください。
*「全道造形教育研究大会上川・旭川大会」の参加申し込みは、こちらではお受けできません。
直接、申し込みをお願い致します。
*なお、会場にて今後参加者どうしが交流できることも考え、参加者名簿(氏名・所属)を配布します。もし、名簿掲載されたくないという方は、申し込み時にメールでお知らせください。
*会の終了時刻については若干の変更があることもお含みおきください。
美術による学び研究会 北海道大会の案内をダウンロードする